---流通コンサルタントS氏×弊社代表 渡邉利一特別対談---
第三回【消費者に支持されるSM】】
前回は、個店対応型のSMの実現が、これからのSMに求められていくのだろうという展望に言及した。
今回も引き続き、大手SMの要職を経て、現在流通コンサルタントとして活躍するS氏に話を聞いた。
渡邉:今後、どういうSMが消費者に支持されていくのでしょうか?
S氏:今、お客様が求めていること・・・【今日のお買得品があること、メニュー提案、調理の仕方の提案、
必要量が買えること、出来立て・作り立て、安心・安全】等を考えると、
「魚は魚屋」「肉は肉屋」「野菜は八百屋」「惣菜は惣菜屋」というように、専門化していかなければ
ならないのではないでしょうか。
渡邉:一時はワンストップの価値がもてはやされ、
簡便化に力を入れられた時期もあったかと思いますが、またそこから昔に戻って
専門化していく必要がある、ということでしょうか?
S氏:いや、戻るのではなく、今の時流にあった、今お客様は
何を求めているかを十分知った上での専門化を計らなければならないでしょうね。
渡邉:ふぅむ・・・例えば東京の東武ストアなんかは、新潟の魚屋をテナントに入れているそうですが。
S氏:そういう店舗は既に結構ありますね。
魚屋専門店がSMにテナントに入るのではなく、SMが運営する鮮魚部が、
チェーンストアとしての魚屋化をしていかなければなりません。
SMが、魚屋的な発想、肉屋的な発想をしていかなければならないし、
お客様が今それを求めているのであればそうなっていくのではないでしょうか。
ひとつの事例でいえば、鮮魚が売りのSMには、消費者が丸魚を持って、
調理してもらうのに並ぶ光景をよく見ます。
そうなるためには、丸物を充実し、鮮度感を出し、調理を頼みやすい環境を作らなければなりません。
これが実は、すごく難しいのです。
渡邉:そこで、お店のロイヤルティが現れるんですね。
お魚もロイヤリティとして重要ですが、惣菜はいかがでしょうか。
S氏:惣菜ね・・・一ついえることは、惣菜は生鮮とは違う、ということを理解している経営者が
少ないということですね。
要は、生鮮とビジネスフォーマットが違うということです。
惣菜は、100%PBであり、すべての商品がテイクアウト商品です。
それを作り上げるための原料の調達や人の教育、技術や売場のマネジメントが独自に必要だということがわかっていない現状があります。
渡邉:このPBは、冒頭にあったコモディティに近いPBとは違い、
ロイヤリティが試されるPBとして存在しているわけですね。
生鮮3品が調理されたものが惣菜であって、その店の「生鮮3品」に魅力が無ければ
その店の「惣菜」だって見向きされるわけが無いですし。
今後内食が流行っていくマーケットの中でもかなり重要になってくるでしょうね。
S氏:ええ。その惣菜の原料が、自社の生鮮3部門からもってくるのか、
別途原料を調達してくるのかの違いもあります。
渡邉:やはり、小さいスーパーでは、自社の生鮮3部門から原料を調達し惣菜を作り上げるのでしょう?
S氏:そうですね。自社の生鮮から調達した原料で、いかにおいしい惣菜を作り上げるかが大事になります。
惣菜は、買って直接食べる商品だから、必ずおいしくなければなりません。
そのためにも、従業員の調理・加工のためのトレーニングの仕組みが重要になります。
渡邉:また、自社のパートさんが自社の惣菜を買って帰るか、というのも重要なポイントになりますよね。
S氏:そうですね。学生アルバイトがお昼にお弁当を買ったりとかね。
もっといえば、パートさん、アルバイトさんを含めた全従業員が自社の商品を
買って帰る、ということですね。
渡邉:そこで作っているひとが美味しいと感じている、ということですからね。
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お客様の求めているSMの姿。
その姿を実現するために必要な考え方とは?
次回、引き続き---流通コンサルタントS氏×弊社代表 渡邉利一特別対談---第四回(最終回)として、
【SMの使命】をお届けします。
SP開発グループ
小河原
mika@i-md.co.jp
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